現在、わが国の人口は減少し高齢化が進み、経済規模は相対的に縮小しつつある。これに伴い、経済活動から趣味嗜好を楽しむといった活動に至るまで種々のアクティビティが停滞し縮小することが懸念され、それに伴う人と人との交流まで低下する可能性がある。しかしながら、一方でひとり一人の生活においての時間的余裕は増加すると予想され、今後迎えるその様な時代において人生をより豊かに生きるためには、多種多様な価値観を受け入れる包容力や、様々な人と会話を楽しむためのコミュ二ケーション力を個人個人において培うことが不可欠であるように思われる。
人々がそれらの力を培うための場として、「まちなか広場」に期待したいと考える。「まちなか広場」とは、都市においてそこに暮らす多くの人々が通りかかる場所であり、旅人がその都市を訪れた際には最初に降り立つような場所である。そして、その場が消費行動を伴わなくとも自由に居心地良く居られる場所であれば、そんな素晴らしいことはない。
都市の中心市街地は、本来、公共交通の利便性が良い場所である。そこがさらに、車が自由に使えない人も、足腰に少し不自由を感じるようになった高齢者もアプローチしやすい区域であってほしいと考える。そこに「まちなか広場」を整備することで、人が集い、人々の心にゆとりが生まれ、新たな交流が始まるのではないだろうか。これからの時代に求められる都市文化の成熟には、「まちなか広場」によって創出されるゆとりある時間と空間が必要なのではないだろうか。そして、そうしたゆとりから人と人とが互いを知り、感じ合い、心を通わし、新しい関係が生まれると考えたい。そして、この関係性こそがまちなかに誕生する新しいソーシャルキャピタルであり、それを醸成することが住民に尊い時間をもたらす次の時代の都市を創出できるのだという可能性を訴えたい。
以上に鑑み、この研究会は、「まちなか広場」の価値に関する研究を行い、広場の整備と管理運営の望ましいあり方が普遍化されることに寄与することを目的とし、「公共広場」×「公共交通」の連携による価値の創造が都市における基幹事業と位置付けられることを目指し、広く関係者の支持を期待するものである。
2013年9月27日
役員
会 長 | 北原 啓司 | 弘前大学 特任教授 |
副会長 | 神田 昌幸 | 筑波大学SWC政策開発研究センター アドバイザー |
副会長 | ||
理 事 | 武田 重昭 | 大阪公立大学大学院 准教授 |
理 事 | 渡 和由 | 筑波大学 人間総合科学学術院 講師 |
理 事 | 嘉名 光市 | 大阪公立大学大学院 教授 |
理 事 | 田中 智之 | 早稲田大学 教授 |
理 事 | 星野 裕司 | 熊本大学 くまもと水循環 減災研究教育センター 教授 |
理 事 | 山下 裕子 | まちなか広場研究所 |
監 事 | 樋口 秀 | 新潟工科大学 教授 |
監 事 | 京田 憲明 | (株)富山市民プラザ 代表取締役社長 |
顧問
顧 問 | 宮口 侗廸 | 早稲田大学 名誉教授 |
顧 問 | 鳴海 邦碩 | 大阪大学 名誉教授 |
顧 問 | 望月 明彦 | 株式会社日建設計 顧問 |
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